離島生活で思ったこと

沖縄の離島で暮らす中で思うこと、考えたことをつらつらと書いています。思考のウンコのようなものなのでまとまりはないです。

6月6日 フリーダイブ彼岸






晴れ。








南風が強く、

1便運行

2,3便欠航。





湿度が高く、空気が重たいが

常に強めの風が吹いているため、比較的過ごし易い。















豊年祭の真っ最中ではあるが、

むりくり時間を捻出して

製糖期からずっと行きたかった島の東端に行ってきた。






隆起サンゴ剥き出しの、崖っぷちである。






落ちたら間違いなくあの世行き。





底の見えない紺碧の海が、岸壁とぶつかっては白波を高々と上げる。



岸壁にぶつかっては白波になり、
ソーダ飴みたいな色になってしばらく海面で泡立っている様子は、

綺麗でもあり怖くもあり。







常に止まることのない波とうねりのエネルギーに圧倒される。



多分、地球が自転している限りこのエネルギーは止まることがない。



止むことのない波のエネルギー。



誰に動かされるでもない
動き続けるエネルギー。












ここに来ると、

「死にたい」という気持ちは速攻で恐怖に掻き消される。










海は怖い。



地球のエネルギーは容赦ない。




お前のチンケな命など要らない、さっさと帰れと轟(とどろ)きに言われる気がする。









人知未踏の領域ではあるけど


強風に煽られないよう居させてもらう。







東端の出っ張りに来ると、


タイタニック号の先っぽってこんなカンジだったのかな??って思うくらい目の前には広大な海が広がり、眺めが良い。


ここで朝日なんか見たら最高だと思う。






島の西側とは対照的な、

荒々しい剥き出しの隆起サンゴの大地。






この辺りの崖は、自殺の名所?らしい。




実際、何人かここからダイブしたはず~という話は聞いたことはある。

落ちたら二度と上がってこれないだろうな、ってのは明白だし、誰も助けに行けないから確認したことはない。



色々あったにせよ、よくまぁこんな所からダイブできるものだ。


私は足がすくむ。







幾人もの命を受け入れてきた海は、さながら生命のスープだ。



赤ちゃんが浮かぶ羊水と同じ塩分濃度の海。


不思議な一致。





ダイブした人は、

この荒海の中に入って何を思ったのだろうか??

もう引き返せない領域に来て、後は死ぬのみ。

何を思ったんだろう?


飛び込んだとて、すぐに死ぬ訳じゃない。


後悔したところで、もう引き返せない領域に来て、怖かったり 痛かったり 苦しかったり 哀しかったり 嫌になったり しなかったんだろうか??




誰も知りもしないところで独り、死んでいくのはどんな気分だったんだろう?後悔してない??ちゃんと成仏できた??







崖の上の《生》の領域で、

眼下に広がる《死》の領域を想像する。




メメントモリ。死を想え。








まぁ大した勇気だよ。こんな所からダイブするなんてさ。


いやでもこんな眺めの良い所から飛ぶのは、さぞかし気持ち良さそうだけど。
(о´∀`о)

ちょっこり飛んでみたい気にもなるけど。。




いやいや





飛んだら二度と元には戻ってこれない。



紺碧の荒海に、呑み込まれていくだけ。








海は語らず

その余すエネルギーをぶつけてくるのみ。












崖の上にいる私は、《生》の領域にいる。













容赦ないエネルギーをぶつけてくる海の織り成す白波の綺麗さと残酷さを感じながら 自分と対話。





















自分の姿が、相手に反映されて見えているんだよ。

(ウザいと思うとき、そこが自分のウザさでもある。)








他人を変えることはできない。


他人を変えたかったら、自分が変わるしかない。

自分が変わるだけでも、どれだけ大変か?













恐さを怒りに変えるのではなく
素直に自分の希望を言うこと。願うこと。





















死にたくなったら、

《死の領域》を見ると、良いのかもしれない。












あんなにも暗く、誰もいない領域に飛び込むくらいなら、


まだまだ


《生の領域》でできること、やってないことはあるはずだ。












『チャレンジする』ことは、

生の領域でしかできない。


























めためたに落ち込んだ時、

一人泣きたいときに、死はそっと寄り添ってくれる。













崖っぷちのまさに彼岸で、死の恐怖と共に絶景を拝む。






















崖は境界。彼方の岸か。
















ぶち破るのは、自分の壁だ。



















ダイブするべきは、


己の恐怖に向かってなのだ。